ドラマや映画で、戦争か病気による死を盛り込む作品があまりに多い。人の死を扱えば、視聴者は簡単に涙を流し、展開を追ってしまう。制作者はそれを利用して視聴率を稼ごうとし、視聴者は涙が出たことで「感動した」、「素晴らしい作品だった」と誤解する。
死は心を揺さぶるが、それは単なる「悲しみ」であり、決して「感動」ではない。現代の日本語において、感動とは「価値のあるもの」、「素晴らしいもの」に触れて深い感銘を受けることである。葬式で皆が泣いたとしても、人の死や葬儀が感動的だったのではない。
制作者側は、出兵か病気による死以外の展開を考えつかないものだろうか。もうネタ切れで、それ以外に描くべきテーマがないのであれば、無理に作品を作る必要はない。死を「感動」と誤認させて評価を得ようとする陳腐で安易な作品は、もういいだろう。