もう一つの視点

真理は少数から始まる

ストリートピアノは必要か

 ストリートピアノは、駅構内や展望室、休憩所といった公共空間において、望まない不特定多数の人々に音を強制的に聞かせる行為であり、受動喫煙と同様の迷惑行為である。ベンチのある休憩所や展望室、喫茶コーナーなどは、静かな休息や会話のために利用される場所だ。また、駅構内も一般道と同じく移動のための公共空間である。本来、こうした場所では、そこにいるすべての人への配慮が不可欠であり、誰かに迷惑をかける行為は許されない。

 ショッピングセンターや室内広場においても、うるさい楽器の音を聞きたくない人々にまで聞かせることを強制する現状は極めて不適切である。タバコを吸う者が専用の喫煙ルームを利用するように、ピアノも「弾きたい人」と「聴きたい人」だけが隔離された空間で楽しむ形が自然であり、合理的である。物理的に遮断された防音ルームを設置するか、一般の往来から隔離された場所へ配置するなどの対策が求められる。

 もし「防音ボックスの中で、少数の人に対してなら弾きたくない」という奏者がいるならば、それは純粋な演奏活動が目的ではなく、他人の時間を奪って注目を浴びようとする自己顕示欲や虚栄心に過ぎない。それに無理やり付き合わせることは、あまりにもひどすぎる。素人がたどたどしく弾いていることもあるが、それはそれで他人にとっては耳障りだ。

 流行りや勢いで行われるものには、往々にして見過ごせない弊害が伴うものである。飛びつく前に、よくよく考えたほうが良いだろう。