今、私たちが直面しているのは、中国という国の「変わらない恐ろしさ」である。中国にはそもそも善悪の判断基準などなく、自国の利益と野望のためであれば、どこの国に対しても何でもやる。ある時は仲が良いふりをして見せかけの接近をし、相手を油断させてから技術や富を根こそぎ奪い取る。またある時はロシアを助けて将来のために恩を売ると同時に世界を分断させるなど、すべては自国の野望のために動いている。彼らの本質は、昔から何ら変わっていない。
ここで私たちが肝に銘じておくべきなのは、中国は世界に対して「仲良くしたい」という気持ちなど持っていないということである。彼らの本音は、相手を無力化し、すべてを奪い去ることにある。たとえ国と国の間で約束や決まり事を作ったとしても、中国にとっては自分たちが有利になるまでの「時間稼ぎ」に過ぎない。日本のように「一度決めたことは守る」という誠実さすら、今の中国にとっては利用すべき弱点に過ぎない。
では、日本はどう生き残ればいいのか。もはや、どこか一つの大国に守ってもらうだけで安泰な時代は終わった。日本が今、何よりも優先して取り組むべきは、日本が中心となって、同じ価値観を持ち、本当に信頼し合える国々と「強固なグループ」を作ることである。
日本が共に歩むべき「本当のパートナー」は、中国のように嘘をつかずにルールを守り、同じ危機感を抱えているヨーロッパの国々や、オーストラリアである。アメリカも大事なパートナーだが、彼らも自分の国の都合でいつ方針を変えるか分からない。だからこそ、日本が自ら先頭に立ち、信頼できる国同士ががっちりと固まるための役割を全力で果たさなければならない。日本が主体となってリードしなければ、ヨーロッパ諸国がこの枠組みに本腰を入れることはなく、強力で広範囲なグループを作ることはできないからだ。
その強固なグループの基盤があってこそ、中国に対抗し、自分たちの命に関わるもの―例えば薬の原料や武器の部品などを、その仲間たちの間で作れるようになる。実際に日本でも、30年ぶりに薬の原料を国内で作るプロジェクトが始まっている。こうした動きを、日本が旗振り役となり、信頼できる国々のグループ全体で広げていかなければいけない。
たとえ中国から離れることで経済的に損害を被っても、国が中国に乗っ取られて自由を失うことに比べれば、それは生き残るための「必要なコスト」だ。日本が先頭に立って、ヨーロッパやオーストラリアなどの信頼できる国々と、経済、科学技術、軍事など、あらゆる面で助け合い、中国から離れて共に繁栄していける強力なグループを築き上げなければならない。そのためには、日本がこれまでアメリカに対して果たしてきたように、相応の資金負担や技術的な貢献をヨーロッパに対しても行うことが不可欠になるかもしれないが、それは将来、日本に大きなプラスをもたらす先行投資である。
日本単独では大国に飲み込まれてしまう。だからこそ、真に信頼し合える仲間と結束し、自らの力で未来を切り拓いていかなければならない。日本が主導する「強固な真の連帯」こそが、私たちが次の世代に平和な日本を繋いでいくための唯一の道であろう。