もう一つの視点

真理は少数から始まる

2025-01-01から1年間の記事一覧

手帳に輝く、最後の一行

今年も、あと1日となった。 これまで心に留まった言葉をメモし、生活の糧にしてきた。手帳には、例えば次のような言葉が書かれてある。 場を清め、時を守り、礼を尽くす 言葉はこだま(「バカ」と言えば「バカ」、「ごめんね」と言えば「ごめんね」と返って…

曲げられない正義

昭和の戦争における指導者の責任については、東京裁判という法廷の場で当時の責任者が処刑されたことにより、厳然たる決着を見た。また、国家間の賠償問題についても、1952年のサンフランシスコ平和条約や1972年の日中共同声明などの国際条約に基づき、法的…

死による涙は感動ではない

ドラマや映画で、戦争か病気による死を盛り込む作品があまりに多い。人の死を扱えば、視聴者は簡単に涙を流し、展開を追ってしまう。制作者はそれを利用して視聴率を稼ごうとし、視聴者は涙が出たことで「感動した」、「素晴らしい作品だった」と誤解する。 …

「好き」と「愛している」

「好き」とは、「自分のものにしたい」という自分勝手な気持ちであり、「愛している」とは、「その人のためになりたい」という気持ちである。 相手の性質を深く知らぬまま、「好き」という高揚感だけで結婚を選んだ先に何が待っているか、想像するのは難しい…

「焼き芋=紅はるか」から考える豊かな社会

スーパーで焼き芋を買って食べると、ねっとりとした焼き芋ばかりである。「紅はるか」という品種のようだ。かつての主流だった「ホクホク」とした食感を探し求めると、選択肢が失われている現実に直面する。 こうした現象は、焼き芋に限らない。日本には、一…

残念な食レポ

残念な食レポ三選 ・「ごはん、おかわり!」 ・「メシ、何杯でも食える」 ・「白メシ、食いてえ~」 なぜ、「白米」なのだろう。しょっぱい漬物でも同じ感想になる。タモリ氏も、このような感想を聞いた時、「なんでご飯のことなんだ」と苦笑いしていたこと…

日本の正論が世界で通じない理由-彼らが見ている別の「真実」

アメリカなどの海外では、大人でも科学的にありえない宗教上の神話や奇跡を、本気で事実だと信じている場合がある。日本人からすると信じがたい話だが、彼らにとっては幼い頃から家族や仲間に囲まれて育んできた「絶対に揺るがない世界の真」なのである。 こ…

「さんねん峠」が教えてくれたこと

書店に行ったら、目立つところに小学生向けの本が並べられていた。小学生はちょうど冬休みに入った頃だ。読書の機会が増えるので、置かれたのだろうか。 目に飛び込んできたのは、表紙に描かれたユニークな表情のおじいさんの絵だった。「さんねん峠」という…

女子でも将棋は面白い

以前、将棋の女流三冠が棋士編入試験に挑んだが、結果は0勝3敗で不合格となった。 なぜこれほどまでに男性棋士は強いのだろうか。女性の競技人口が圧倒的に少ないため、トップ層であっても、より層の厚い男性棋士と比較すれば相対的な実力差が生じてしまうと…

迷惑行為や差別はいいの?悪いの?

夜行バスやフェリーの大部屋(雑魚寝用)、サウナの仮眠室など、多くの人が夜に一緒に寝る場所では、騒音(音楽やテレビの音、携帯会話、でんでん太鼓、そして「いびき」など)を出して他人に迷惑をかける行為を禁止することは当然であろうが、現代の社会で…

日本の武器はチームワーク

バスケットボール、バレーボール、ラグビー。どの競技においても、世界の強豪国に比べて日本人が体格や個々の能力で劣っている事実は否めない。日本が勝つためには、他の面を強化しなければいけない。その唯一の武器こそが「チームワークによる緻密な作戦」…

トランプ氏が作り替えた世界

トランプ大統領が提示するロシア・ウクライナ間の和平案が、国際社会から強い非難を浴びている。その内容は、ロシアが一般市民を殺害し、都市を破壊したうえで不法に占領した領土について、ウクライナ側にロシアへの譲渡を迫るというものだ。 外交専門家の間…

大人と子どものはざま

ラジオから尾崎豊氏の曲が流れてきた。彼の楽曲は当時の若者(13~18歳位の子ども)に、非常に大きな影響を与えたと言われている。 「盗んだバイクで走り出す~♪」というフレーズで知られる「15の夜」は、その代表例である。この曲は、明確に犯罪行為を描い…

日本の警告:経済の次は「政治の罠」 / Japan's Warning: The "Political Trap"

日本が今、世界に訴えるべきは「10年前に中国による『経済の罠』を警告した我々は、今度は『政治と真実の罠』を警告する」という強いメッセージだ。 10年前、日本が唱えた中国の経済的危険を世界は受け流した。その結果、今や多くの国が経済的な依存から抜け…

大国依存の危うさと日本外交のゆくえ

日本の外交に必要なのは、論理と国際法に基づく断固とした主張を、先端的な技術力と揺るぎない国際的結束という実効的な「力」で支える、多角的かつ強靭な外交戦略である。 アメリカは、事実上の独裁体制をとる大国との衝突を回避するため、正義や国際法の立…

興味本位の報道が生む「軽さ」の連鎖

弁護士でコメンテーターの菊間千乃氏がテレビ番組で中国総領事の発言について、「言葉の選択がちょっとひどい」と述べたことが、ヤフーニュースのトップページに掲載された。ニュースのトップになるような内容なのか。限度を超えている。 国際政治や中国の専…

公人の言葉と態度の重さ

テレビを見たら、武田鉄矢氏が情報番組のコメンテーターのようなことをやっていた。レギュラーのようである。 彼は、過去にファンからサインや写真撮影を求められた際、「あなたに(直接?)お世話になっていない」という思いから、ファンに冷たく、攻撃的な…

なぜ子ども達は学校に行けなくなったのか

近年、不登校の児童・生徒が増加している。 ふと考えるのは、昭和20年代~40年代前半頃までの小・中学校ではどうだったのか、ということだ。体罰(暴力ではない)を交えた厳しい指導が当たり前だった時代、病気や家庭の事情を除いて、不登校の子どもはどれほ…

「人を外見で判断してはいけない」は正しいか

「人を外見で判断してはいけない」と言われる。 しかし、面接や日常の安全判断が示すように、服装や態度といった外見から人となりをある程度判断できるのも事実である。

民主主義に必要なのは数ではない

民主主義は多数決によって物事を決める仕組みである。しかし、多数決の結果がつねに最善とは限らない。重要なのは、判断をくだす人がどのような教育を受け、どのような情報を与えられてきた存在であり、さらにどのような目的をもって判断に参加しているのか…

発達段階を無視した教育はいけない

戦争時代や原爆投下後の様子を描いた『はだしのゲン』を、小学校の図書館に置くべきかどうかで議論している市教委がある。作品には、原爆で皮膚が溶け落ちながら歩く描写や、強姦シーンなどの性描写も含まれている。 小学校に置くべきだとする意見の主張は「…

「歴史」は外交上の武器

「歴史」は、しばしば自国の立場や利益を正当化するために作られた話である。そこには客観性よりも、国益や国民感情を優先する姿勢が透けて見える。一部分の事実のみを語ったり、事実を誇張したり、都合のよい解釈を積み重ねたりする傾向は、中国や韓国に限…

クマ対策に持続可能な体制を

温泉施設の露天風呂にクマが出て、従業員が山の中まで引きずられ、翌日損壊した遺体が見つかるという痛ましい事件があった。今年は、クマによる人身事故や農作物被害が全国で増加している。山間部に暮らす人々のみならず、県庁所在地の中心部や銀行本店の駐…

責任をとれない政治家たち―未熟なままに権力掌握

地方自治の根幹が揺らいでいる。静岡県伊東市では学歴詐称が発覚した女性市長が、自身に不信任を突きつけた議会を解散した。群馬県前橋市では、既婚の部下とのラブホテルでの密会が報じられた女性市長が続投を表明し、部下のみが事実上処分された。いずれも…

自分の心が決める

「思い」や「感じ方」は、自分の心が決める。もちろん、「幸せ」も自分の心が決める。 夕食がコンビニおにぎりの時、悲しくなるのだろうか。外国人観光客が、ホテルの部屋で「おいしい。すばらしい」と言いながら、嬉しそうに食べていた。 失敗すると、絶望…

「腑に落ちる」とは何か—納得と正当性

人の意見を聞いて「腑に落ちた」と言う人がいる。この「腑に落ちる」という表現の「腑」は、心や内臓を指し、古くから「心の奥までしっくり理解できる」ことを意味してきた。つまり、頭で理解するだけでなく、感情や直感を含めた全体的な納得感を指す言葉で…

「自分はよくて他人はダメ」というロシアの論理ー武器調達の自己矛盾

ロシアがウクライナへの兵器供与を非難する一方、自らはイランや北朝鮮からミサイルを受け取り、戦争を継続している。この構図は、国際政治における典型的なダブルスタンダードであり、力による論理が正義を凌駕する危険な兆候である。 ウクライナは、国連憲…

強い言葉に流されないために―橋下氏発言から考えるメディアリテラシー

橋下徹氏の発言は、いちいちヤフーニュースで取り上げられる。なぜなのだろうか。 少し前、「立憲民主党の安住淳幹事長はメディアに対して個別に強くクレームを入れる」とした報道に対し、橋下氏は「自分は表で喧嘩する(見えないところで注意しない)」と応…

残念なGIGAスクール構想(後編)―知的蓄積は今どこへ

日本の教育は、GIGAスクール構想の推進によって大きな転換点を迎えている。全国の小中学校に一人一台の端末が配備され、校舎には高速ネットワークが整備された。教育のデジタル化は、表面的には「未来志向の改革」として歓迎されているが、その実態は、教育…

残念なGIGAスクール構想(前編)―世界の潮流に逆行

日本が進めるGIGAスクール構想は、全国の児童生徒に一人一台の端末を配備し、ICTを活用した教育を推進するという壮大な計画である。だが、この構想が「教育の未来を開く鍵」として語られる一方で、30年ほど前からICT教育が進められてきた世界の教育先進国が…